長寿命遺伝子変異
(表1:長寿命遺伝子変異)

ここ1、2年でこのような遺伝子の変化で寿命が延びるものがどんどん見つかってきました。2倍、3倍に延長されるものもあります。それらをこれから示していきますが、これらの遺伝子の配列の変化によって遺伝子産物の活性が高くなって寿命が延びるものもあれば、低くなって延びる場合もありますが、このように遺伝子変化によって寿命が変わる遺伝子が、寿命を決める遺伝子と考えられます。さらに、それらを組み合わせて、2つの遺伝子を同時に変化させると、インスリン受容体遺伝子とステロイド受容体遺伝子のように通常の4
倍に(文献5:Larsen et al. 1995)、またインスリン受容体遺伝子とクロック1遺伝子のように元のものを足したよりもさらに延びて、6倍近くに達したものもあります(文献6:B. Lakowski & S. Hekimi 1996)。人間で6倍になると言うと700歳近くになり、鎌倉時代から生きていることになります。線虫長寿命変異体では、ただ寿命が延びるだけではなく、元気で活動できる期間が大きく延長されるのです。映像は長寿命のインスリン受容体遺伝子変異体と野生体のともに同じ20日齢のものです。野生体では老化が進み、動きもゆっくりしていますが、長寿命変異体では野生体の若齢期と同様に活発に動き回っています。
これらの遺伝子がどのように働くか、が研究されてきて、いわば "ゲノムに書かれた寿命の設計図" が明らかになりつつあります(資料2)。それらの研究によると、寿命に影響を与える遺伝子は大きく3つに分類されます。
(1)活動の速度の制御に関するもの
(2)外部環境からストレスに関するもの
(3)活性酸素を消去するもの
です。
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